天使の救い/ajisai
「死にたい、いなくなりたい」
私はナイフを握りしめ
青白く光るナイフに滴る血をぼんやりと見つめていた
私は何度となくそのナイフで
自分の手首を切りつけていた
「自分がわからない、ここにいるのかいないのか
生きているのかいないのか」
こみ上げる衝動に突き動かされ
どんどん傷を増やしていく
私の瞳からどっと涙が溢れ出す
「こんな事したい訳じゃないはずなのに
何故?普通に生きていたいだけなのに」
自分の衝動を抑え切れない
頭の中はパンク寸前
いろんな想いがぐちゃぐちゃに交錯する
私自身にはもうどうする
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