小詩集【よろこび】/
千波 一也
て
間違えられる
あかり取りの窓さんよ、
よろこびってのは
そういうもん
だよな
悪く
ない
よな
あたたかい、
よな
闇、ってものにも
形はないはず
だが
おれらは
眠りにつく前に
そらの
窓から
闇を
みる
闇の形、と
呼びうるものに
せなかを
向けて
寝息を
立てる
あしたも続く
よろこびのため
よろこびのなか
負けないように
すすむ
ため
前
次
グループ"【こころみ詩集】"
編
削
Point
(3)