暗い日曜日/六崎杏介
昼、明るい、朽ち果てるイーゼルの四つ脚の金具の染み、緑青色の欲情をし
見渡すアトリエの壁と壁掛けのカレンダーの中で枯れるお花畑、ハレルヤの
印字されたバターケーキやレターセットの束による啓示が頭に夜の帳を堕ろす
コロセウムでの有耶無耶に転がるゼウスに因る仔牛のレイプ、ロープウェイが
不測の山頂から高速でロダンの幼児と蝶を包装して来る、私の症状が惨状の中
裸足のかんざしの登頂を告げ、私の少女画がお勘定に回される悲しみに画架が
語るコールガールの凍えるボール遊び、月と子宮のビリヤードが思考のピルを
飲み干す音に私はコートを探すが姿形の無いアルビノのゴートの背で或る日の
モニュメントで喪
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