スワローテイル/恋月 ぴの
今年も古い母屋の軒先に
つがいの燕が巣作りしました
生まれたての可愛い雛たちは
親鳥の帰りをひたすら待っていて
精一杯の幼い首を伸ばして
甘えたような鳴き声あげている
(なんだか可愛いな
以前なら何も感じ無かったのに
揺れ動くことなんか無かったのに
何かが堰を切ったように溢れて出して
わたしも巣を作りたくなったのかな
あのひととの巣作り
大切なものを身篭ったりして
(もえちゃんみたいにはなれないけど
(一度ぐらいなら着てみたいかも
ヴァージンロードを
ゆっくりと
白いドレスを踏まないようにして
神父さまの前で
あのひとが緊張しきって待っている
似合わないと思ってたけど
なんだか男前すぎて
黒い上着はぴょこたん跳ねて
六月の晴れ間に
スワローテイルが宙返り
わたしの投げる花束(ブーケ)は
明日を夢見る虹の掛け橋
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