異形の詩歴書 高校編その4/佐々宝砂
私の読書傾向は、しっちゃかめっちゃかで統一性皆無だ。手当たり次第に何でも読む。なんでも、だ。薬の説明書でも、ものみの塔のパンフでも、そこに字がありゃいい。「なぜ本を読むのか?」と訊かれたら、私はきっと「そこに字があるから」と答える。いま私がインターネットにはまっているのも、「そこに字があるから」だ。私は詩が好きだが、それ以上に、字を読むことが好きなのだ。だから私は、趣味の欄に「読書」と書かない。「濫読」と書く。書を読むだなんて落ち着いたもんじゃない、乱れ斬り。私はみだりに本を読んでるのだ。詩集も読むが、便所の落書きみたいなエロ小説も読む。新刊マンガも、大昔の貸本マンガも、純文学も、SFもミステリ
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