夜と私/まどろむ海月
 

やがて満足したのか ゆらゆらと 窓辺から姿を消した

夜はいったい何処で寝るのだろう
いや そもそも昼間は何をして 何を食べているのか
いろんなことが気になって 毎晩来るたびに聞いてみるのだが
夜は人間ではないし 僕ときたら 猫語でさえわからないものだから
疑問は増えるばっかしだった

つい おまえこんなに僕を悩ますばかりで いいと思っているのかと 責めたら
次からは 夜が去った窓辺に 頭の無い蛙や蜥蜴などが 置いてあるようになった
夜は意外に律儀な奴なのだった

こんなことが続くのが 我慢できなくなって
ちっとも嬉しくなんかないや それよりおまえの恋人でも見せてくれた
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