ノート(電迷)/木立 悟
 




歩みのたびに舌を鳴らし
空ろなけものを撃ち落す
工作物を
組み立てては埋める



虹の円の周辺の
終わりの無い見本市
エスカレーター エレベーター
ただ此処だけを指す矢印



まばゆく霞む家電階から
出ることのできないひとりの背
窓の外は冬
見たこともない 蒼い装置



行列 行進
脱けられない渦
どこまでも明るく
音の無い霊たち


















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