アントラー(ウルトラマン)/角田寿星
安全を確保するべく
穴の周囲に張った磁力線のバリヤーで先住民の侵入を防いだ。
私たちの夢の中で
アントラーの声がきこえる
私たちはひとりではない
数万の同胞の夢とともにあるのだ と
時が流れた。私たちのバラージはもはや先住民たちのものとなり
彼らは当たり前のようにそこで仔を産み 死に 栄華を誇った。
アントラーは折を見ては穴を抜け出しバラージの奪還を試みたと聞く。
先住民を追い払い懐かしいバラージの尖塔に手が届こうとした矢先
ノア と名乗る銀色の巨人が 先住民の味方となって顕れた。
アントラーは私たちの夢に語り続ける。
銀色の巨人が腕から放った光線にも
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