吐露/暗闇れもん
お金をもらうのが嫌だった。
それはある秘密を知ってから更に強いものになった。
おばあちゃんが私にくれるお金が、私には耐えられなくて、いつもつき返していた。
おかしなこと。
お金を受け取るたびに違うと叫ぶ何かがいた。私の中に。
お金が無いのなら、私は孫でなくなってしまうと恐れているように、いらないと幾ら言っても何故と首をかしげた。
つながりをお金で買おうとしているように感じ、私は逃げた。
怖かった。
私は、何も無くてもおばあちゃんの孫だって、言いたかった。
けれど逃げた。私の放った一言によって。
これは私の懺悔だ。
その日からおばあちゃんは離れに一人、暮らし始めた。
一言が最後の家族の糸を切っていた。
私は罪の意識から自分を苦しめることを進んでやった。
苦しければ苦しいほど、自分の罪が軽くなった気がした。
けれど、罪は軽くなっても消えない。
深く重く全てを覆う。
出口が無い。
祖母にあった。久しぶりに見た祖母は、涙が出そうなほど年老いていた。
お金が無くてお前にあげたくてもあげれん。
私は無力だ。
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