読むことのスリル──ひだかたけし小論(5)/朧月夜
第四章 詩の価値とは?
批評というものは、長ければ長いほど良いというわけではありません。わたしが、長めの批評を書くのは、ある対象について書くのに、一言では言い表せないものがあるからです。
ここまでの論評で、読者諸氏はひだかたけし氏の詩について(わたしの批評について、ではありません)「読むことのスリル」を、ある程度は味わっていただけたと思うのですが、それはひとえに引用の力によるものであって、わたしの解説に帰するものではないでしょう。畢竟、わたしは氏の詩が置かれているインターネット上のアドレスさえ示せば良く、それ以上につけ加えることは何もないのです。
ですが、わたしはこの小
[次のページ]
前 次 グループ"読むことのスリル──ひだかたけし小論"
編 削 Point(2)