Miz 20/深水遊脚
しているような一方的な戦いだった。殴りながら幸政くんは言葉を続けた。
「よう柏木、さっきは政志を挑発しながら、相手の力を小さくして戦えるようにする戦術をつかう戦士を卑怯だとか寝言みたいなこといってたな?それ、卑怯でも何でもないぞ。てめえが気持ちよく戦えるかどうかなんて、戦う相手の知ったこっちゃねえ。そんなことで相手が卑怯かどうかなんて決められるわけねぇだろ。訓練生のときに弁えなきゃいけないことで、おまえもわかっているだろ。おまえが指導するときだってその手の傲りは真っ先に潰すはずだ。でも何でいまのお前がそれに囚われているか、わかるか。おまえが自分の力に自惚れているからだ。」
もう打撃は必
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