笛吹き少年の行くえ(4)/Giton
http://blog.crooz.jp/gitonszimmer2/ShowArticle/?no=155
「雲はけふも白金と白金黒
そのまばゆい明暗のなかで
ひばりはしきりに啼いてゐる
(雲の讃歌と日の軋り)」(注:「小岩井農場・パート4」(1922.5.21.))
つまり、「白金黒」の比喩で表現されているのは、まばゆい空に浮かぶ真っ黒い雲、あるいは、黒と白に彩られた雲の明暗の翳ということになります。
そうすると、「雪峡」の第2連:
雲が燃す白金環と
白金の黒の窟を
日天子奔せ出でたまふ
は、すべて、空の上の現象。窟(イ
[次のページ]
前 次 グループ"宮沢賢治詩の分析と鑑賞"
編 削 Point(1)