デッドリンクの日/ゴースト(無月野青馬)
信じていた
黒雲が
「僕達」を
呑み込んでしまうまで
助言は
最後まで無かった
一言も
無かった
一言で
「僕達」が止まれたのかは
分からない
一言で
「僕達」から
闇を
死を
滅亡を
衛兵を
退けられたのかは分からない
何より
制止の言葉が弱かった
脆弱な「僕達」よりも
「僕達」の教わってきた
制止の言葉が弱かったから
「僕達」は
他のものに頼らなければ
ならなかった
「僕達」では
どうやれば
言葉を鍛えられるのか
分からなかった
全て
喪われていた
予め
全てが
喪われていたから
「僕達」は
ずっと
血眼で
鎧の代わ
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