デッドリンクの日/ゴースト(無月野青馬)
代わりを探していた
血眼で
剣の代わりを探していた
そして
古い
墓地で
出遭った
臭気の漂う墓暴きに出遭った
「僕」は
「僕達」は
墓暴きに近付いた
墓暴きは
「僕」と
「僕達」と近かった
学校で飛び交う教師や校長の使い古された美辞麗句よりも
親達の折檻と罵声よりも
衛兵の観察眼よりも
「僕」と
「僕達」と
墓暴きは
近かった
親しかった
一言もまとな会話はしなくても
心と心が通じ合っていた
見捨てられた墓地の中で
心と心を通じ合わせていた
「僕達」が
黒雲に
呑み込まれてしまう日までは
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