デッドリンクの日/ゴースト(無月野青馬)
「僕達」は
愛し合うことも
歌い続けることも
出来ると
思っていた
何を食べて
生きていくべきなのか
今までと変わらず
議論が出来ると
思っていた
言葉を無くしても
記憶を無くしていっても
理性を無くしていっても
目的地は
忘れないと思っていた
歩む先には
山が聳えていて
「僕達」を
迎え入れてくれて
其処に
生け贄の
折り重なった神殿が
出来上がればいいのだと
思っていた
其処から
始まるのだと思っていた
新世界は
尊い
血溜まりから
始まるのだと思っていた
白い羽を生やした神様が
「僕達」を
新世界へ
導いてくれるものだと
信
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