b/ayame
 
よく響くように階段を降りる。千歳は白い息を吐き出すと澄んだ空を見上げる。わたしの手には届かないあの星々は一体なにを考えているだろう。
「千歳ー!はい!肉まん!」
湯気が顔に当たり温かさと冷たさが交互にくる。黙って受け取ると包みを開け食べ始めた。
「さむいから、帰ろーよー」
こんなもので冷えた身体が温まるとは知らなかった。美味しそうに食べる千歳をみて千尋はにやりと笑った。
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