九月の雨/赤トンボ/壮佑
女子高生達はキャッキャ笑いながら
眼を回した私を指でつまんでは
しげしげと眺めて面白がっている
あ、シッポのあたりを撫でられると
あああ、とっても……気持ちいいな
こんなに気持ちがいいのなら
もうコーヒーなんかいらないや
そう思った瞬間ヒトに戻った
「ヘンな人がいるぅ!」
女子高生達は悲鳴を上げながら
店の外へ逃げて行った
なんなんだよ
コーヒーでも飲むか
文書グループ『コーヒーショップの物語』
前 次 グループ"コーヒーショップの物語"
編 削 Point(25)