That's Me/深水遊脚
 
 いまだに雑味というのがどのような味なのか分からない。多分コーヒーの味を科学的に分析した本を棚の奥から引っ張り出して調べれば書いてあるのかもしれないが。雑味というのは自分が求める味を邪魔する味のことだと考えると、求める味が主観的なものなのだから、そこから排除される雑味もまた主観的なものなのだ。それは本に書いてあるものとは違う。推敲された結果出来上がる詩と、その際にできる切削屑のようなものだと直喩で考えるなら、それは詩人の数だけ存在する。ならばむしろ詩集を手に取った方がコーヒーを語る言葉に出会えるのではないか。

 コーヒーに限らず本に書いてある通りの味を感じたことは、多分ないのだと思う。そう思
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  グループ"コーヒー散文集"
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