Miz 8/深水遊脚
 
たけれど、そうしたくない気分だ。今夜だけなのだから、気持ちよく語ってもらえばいい。

 注文も彼に任せてみたが、浅煎りか深煎りかの好みだけ聞かれて、深煎りと答えたらストロングブレンドを注文するという雑な扱い。最初は自分の好みを探すためにブレンドがいいよ、深煎りが好きならこれがおすすめ、騙されたと思って飲んでごらんよ、というあやしげな初心者むけ指南がついた。自分はちゃっかり好物のモカイルガチェフの深煎りを頼むというマイペースぶり。メニューはないけれどガラス瓶に入った珈琲豆が7種類あり、好みやその日の気分を伝えるとマスターが珈琲豆を提案してくれる。そんなやりとりもこのお店の楽しみなのに。新鮮な驚き
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   グループ"コーヒー散文集"
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