うさぎ/草野春心
 


  おちている光を
  うさぎだと思った

  そうきみに言った
  商店街の 黴だらけの夜
  ぼくたちはネズミだった

  もうぼくをすきじゃないと
  うちあける瞳を ぬらす光も

  たくさんのうさぎだった
  ぴょんぴょんと跳ねて
  人生の 影に紛れて



   グループ"春心恋歌"
   Point(3)