ゲルニカ/草野春心
 
   夕闇の藍色に染まる海に
    きっとわたしを思い出して。
    岬の灯台、それはわたし。
    町に香る夕餉、それもわたし。
    出せなかった手紙もわたし。
    わたしを忘れないで……」



  生存者が天国の歌をうたっている
  だれかといっしょに

   「どこか遠い、
    高いところにある階段
    それを昇れば天国さ!
    天国は楽しい。
    天国は美味しい。
    天国は魅惑する。
    天国はそこにある!!
    われわれはただ
    階段を昇ればいい!!!」



  つかのまの天国にむかって
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