いつもの酒/……とある蛙
つまみを思案する。
焼きはま だぁ。
旬など知らんが
焼きはま だぁ
頼んでいる間に自家製の辣韮(らっきょう)漬をぼりぼり
もう酒を飲んでいる。
このくそ暑いのに賀茂鶴の熱燗
先代の亭主の遺言だから しょうがねぇ。
ざまぁみやがれ。この湿気 この季節
でもくそ暑
焼きはま を頬ばると
口一杯の蛤の旨みと海の香りが鼻に抜ける。
ぐい呑みで賀茂鶴の熱燗を喉に流し込む。
あっと言う間に一合は呑みきり
もう一合
やみくもに熱くなる体を持て余し
頭脳が少しいいヘブンだ。
もういい頃だと
氷に芋焼酎の黒佐藤を注ぎ
辣韮をつまみに
ぐいっと一杯
気持ちはますます図にのって
鮭ハラスを焼いてもらい
ロックの黒佐藤を
ぐいっと もう一杯
そろそろ歌も歌いたくなり、
路地を挟んだ地下のピアノバーへ
今日もまた一本道の定期便(笑)
地下の階段に気をつけて
呑む酒きっぱりハイボール
さぁ何曲歌おうか。
笑い ww 笑
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