身体のこと/はるな
要がない、そんな心持ち。
普段触れられるなら、男の子のほうがだんぜん好みだけど、マッサージのときには女の人に頼むことが多い。女性のほうが、なんとなく力強い気がするから。
マッサージの最中には、あんなに手放してしまった身体、終わって起こすとまるでほんとうじゃないみたいにぴたっとしている。身体がきちんと身体のかたちをしているというか。わたしがただしくわたしのかたちをしていると感じる。いつも、ひとの手によってだけその感覚がもたさらされる。
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