女の子のこと/はるな
 
あった。遠い場所というか、実在しない場所というか。
物事のさかいめもきっぱりとしていた。たくさんの鎧をもち、自分をすごく意識した。そうすることが重要だったし、そういうふうにふるまうことが当然でもあった。当然というのは、つまり、周りもそういうふうに振舞っているように見えたということだけど。

二十をこえて二三年たつと、女の子はほとんどいなくなる。女のひとになるから。女のひとは、すごく乱暴に分けると、楽しむことを知っているひとと、そうでないひとの二種類がいる。でもたいてい、女のひとっていうのは、楽しむことをしっている。
わたしの周りにはいま、女のひとが増えてきている。彼女たちは強くて、きれいだ
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