家のこと/はるな
 
の手で同じように切りそろえられた三つのおかっぱ頭。
あの写真は母が撮ったのだろうか。父が撮ったのだろうか。

このあいだ、友人が出産したというのでおみまいに行った。ちょうどその一週間まえにあったばかりだったので、新生児室に息をしているいきものが、まさか。という、途方もない心持ち。わたしたちもかつて生まれたものだった。いつのまにか死にゆくものになっている。
ちょうど誕生日をむかえたところで、感傷的になり、父へ「あと二百年生きて」と懇願したところのわたしは、生きて二日目という生き物たちとガラスごしに向き合って(あちらは目がまだ見えていないだろう)、まさか。と、やはり、途方に暮れる。ほんとうに途
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