交錯詩「窓」奥主 榮  萌木 碧水/鵜飼千代子
 
               奇数行:萌木 碧水
               偶数行:奥主 榮

  まくらな部屋にひきこもり
   ふらりと 舞い降りる
  窓辺でふうと頬杖ついて
   外からの ひかり さんざめく
  きりとられた外界の
   いくつもの かけらとなって
  木々の萌ゆるまぶしさに 胸こがれる
   へやが くらかったのではない

  薫風がするりとわたしをかこみ
   あかるさを 忘れていただけだ
  両の腕をとり でておいで
   はばたきの音が ひとしきり

  こわいのよ 広い世界は
   ゆうだちのけはいも ひとしきり
  わ
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