【批評祭参加作品】逆KETIPA??極私的な詩のつくりかたとよみかた/KETIPA
 
ない。そこで書き残された夢は、しばらく覚えていることもあるが、大抵は印象を含め全て忘れてしまう。それでもそのノート(字が荒れていて古文書のようになっている)を紐解いて解読すると、ああそういえばそんな夢みたな、と思い出せる。ということは、自分にとって夢も詩と同じ創作物なのかもしれない。いや逆に、詩の作り方が夢に似ているのかもしれない。白昼夢ってことか。

 そう考えると思い当たる節も多い。詩を作るときに何を考えるかというと、光景、言語または物質の断片、それらの接続と組み替え、全体のバランス、そんなところだ。恐らく多くの詩人さんたちが創作時に考える(はずの)、感情とか根底にあるストーリー性とか、そ
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   グループ"第4回批評祭参加作品"
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