【批評祭参加作品】失われた「鈴子」を求めて/香瀬
 
キンスさんにきかせ、そのときだけはみんなしずかにアメリアの声をきいた。


(9)

暴力団はどんぱちをやめなかった。
それでも暴力団はどんぱちをやめなかった。



(10)

あたしはアメリアを寝かしつけるとドレスに着替え、家を出た。暴力団がどんぱちをやっていて、あたしは暴力団の中にはいって、

あなたたちのおかげで街はまえよりもずっとしずかになりました、ありがとうございます、感謝をしているのです、あなたたちがホーキンスさんと敵対していたことも知っているのですよ、ご存知のようにホーキンスさんはなくなりました、だからといってあなたたちがどんぱちをやめる理由などないとい
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   グループ"第4回批評祭参加作品"
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