【批評祭参加作品】つめたくひかる、1?江國香織『すみれの花の砂糖づけ』/ことこ
 
い」

おっぱいがおおきくなればいいとおもっていた。
外国映画にでてくる女優さんみたいに。
でもあのころは
おっぱいが
おとこのひとの手のひらをくぼめた
ちょうどそこにぴったりおさまるおおきさの
やわらかい
つめたい
どうぐだとはしらなかったよ。
おっぱいがおおきくなればいいとおもっていた。
おとこのひとのためなんかじゃなく。


 この詩は、「9才」という詩と並べてよんでみると、おもしろい。


「9才」

母と肉屋にいくたびに
私はレバーに見入っていた
ガラスケースの前につっ立って

ケースの中の
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