批評祭参加作品■僕たちの罪は、どうすれば癒されるのだろう/2TO
 
―――「かいがら」について語りだそう。「空間の詩学」のなかでガストン・バシュラールは「貝殻」という物質が詩人に喚起させる想像力を分析した。「貝殻」に封じられた潮騒の響きに耳を澄ます前に、まずはその言葉に耳を傾けよう。「貝殻にはきわめて明瞭、確実、硬質な概念が対応するので……これについてかたらなければならない詩人は、さしあたってイメージに不足する。……形状がしめす幾何学的現実によって引き止められてしまう」*1。たしかに「まいそう」のうちで言及される「かいがら」はその形殻についてのイメージを持っていない。その形象だけをみれば、細かく砕かれるだけの「空っぽな貝殻」にすぎないだろう。

 だが、大いに
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   グループ"第3回批評祭参加作品"
   Point(4)