批評祭参加作品■食い違う夢 −『私たちの欠落(夏の日の)』藤丘 我流読解−/大村 浩一
ものだと私は思う。
実際には、人はずっと孤独なままだ。相手を欺いていると思えばなおさら。
この詩の最終連の「浅く眠りながら」に、主人公の、その愛しい何者かの記憶
を「墓場まで持っていく」決意の凄みを感じた。
…とこんな感想やら批評の文章を、休日出勤を前にまだ眠っている妻の隣り
の部屋で、私はひとりで書き始めたのだ。
追記:
藤丘さんの作品に関しては、「海と人と」について、詩誌 “kader0d”で昨
年話題となった広田修さんが、脱構築批評の手法で取り組んだ批評があります。
http://www15.plala.or.jp/sgkkn/poetry/criticism/criticism.htm
2008/1/27
大村 浩一
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