批評祭参加作品■狐のかわごろも/石川和広
ならないという気持ぐらいはあるのだろうが、実行できない。善事が実行できなければ、後退あるのみということになる。人間は生きている限り、前進か後退のどっちかである。とどまることはあり得ぬから、前進しなければ後退のみが残るということになる。 ピアノのことであったのだろうか。一週間練習を休めば誰にもわかる。三日休めば、一般の人にはわからなくても専門家にはわかる。一日の怠慢は、聴衆の誰にも気づかれなくても、本人にだけははっきりわかるというのを聞いたことがある。これはピアノに限ったことではないであろう。人生万事、きっとそうに違いない。
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