ひとり、であるということ/渡邉建志
うか
これまで日記をつけてこなかったし、たぶん
これからもつけないと思う
独り言である。黙読された独り言かもしれない。どちらにせよ、読者からしたら、「知らないよそんなこと」とおもいかねないほどの、独り言っぷりだ(「日記」とか、とつぜん言われてもね、とか)。しかし、わたしは、その、ひとりであること、そしてひとりでしかかんがえないこと、を、詩のいちばん大切な場所に持ってきてあるということに、いつも打たれる。第三連を読み終えて、わたしはここでいつも、息をのんでしまう。さらに第四連。
じっとしていた、静かだった
すこし寒くなってまた寝た
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