【批評祭遅刻作品】殺し、やわらかい雨の中で(山茶花オクリ讃1)/渡邉建志
 
言い切り(そしてその意味のわからなさ(軽率で申し訳ないです)の準備があるからこその、強烈さで。意味がわからない、けれども、音がすごい。あのころ(2001年前後)の恍惚には、人外の人がいた(こういう表現はいけないんだけれど)、と会議室で枕元さんが語ってくれたことを、ぼくはなんとなく忘れられないでいる。そういう枕元さんも見事人外だよ、と思ったことは伝えられないでしまった。レントさんにせよ、オクリさんにせよ、あのころにマグマだかカオスだかノイズだかをものすごいエントロピーで吐き出していた、十代の眩しさをわたしはずっと、それがもうわたしには手に入らないのだという、理解すらきちんとできないのだという、届かな
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   グループ"フレージストのための音楽"
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