とどかない光/小林レント讃5/渡邉建志
 
、そういう人間には、詩を書くには向かないのかもしれない(僕のことです)。

レント氏の作品のすごいところは、彼が常識的な「意味」に偏重せず、そこから見事に開放され、つまり論理から離れて、その才能の赴くままに書いている気がするところだ。その場所で彼の詩を支えているものは、意味だけではなくリズムや音楽の心地よさであると思う。さらに、意味や論理を超えた言葉と言葉のつながりが生み出すイメージであるとも思う。つまり、言葉と言葉の間に論理の「ずれ」がある。そして、読む人の頭の中で、その論理のずれという谷から詩的なイメージが霧のように沸きあがってくる。このようなずれ、意外性(本当は「そうでなくてはならぬもの
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   グループ"フレージストのための音楽"
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