■批評祭参加作品■ WATARIDORI、または視点についてなお考える/佐々宝砂
タリーにも食傷していた。狩りの場面や流血の惨事が多すぎる、というより、そのような場面をもっとも重要視して放映しているように思われた。狩りや雄同士の争いのようなよくある出来事ならともかく、雄の親カバが子どものカバを殺すようなまれな出来事を大げさに放送して、最後に「こういうことは滅多にありません」とテロップを流すのはいかがなものか。自然界の危険を強調しすぎだ。
などと思っていた昨日(2007.1/3)、映画「WATARIDORI」(2001.仏)をBSHiで見た。いやあ、よかった。これまでいちばん好きなドキュメンタリー映画は「ディープ・ブルー」(2003.英)だったが、これからは「WATARID
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