■批評祭参加作品■木葉揺 その個性の行方/岡部淳太郎
氷砕いて乳首の前でひるんだ夕べ
焦げつく匂いが屋敷の合図
ジュマペール黒のJ
歌っていたら泡吹いて倒れたわ
有袋類も豆には弱いのね
それでも生意気に予言を残して
詩都心 裏知る 今週末
茎も剥いたら栄養素
腕ギロチンは魔術の小道具
突っ込んじゃえばドロロロ
買われてゆくのね、あなたのターミナル
メロンは一人十個まで
玉突きクラブで虫を並べるよ
沈殿する恐怖を受容する人体
隣のゲーテにリボンを結んで知った
人類が滅びる時間が迫っても
あなたの壁は破れないまま
(破れないまま)
(「暴力ラフランス」より)
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