■批評祭不参加作品■ノン・レトリックより■この文章は古いから祭には不参加!/佐々宝砂
つくるという方法である。間違いなく、この方法がいちばんいい。まだ舌が肥えてないならば、多少の技術力で、かなり旨いものが食える。かなり満足できる。舌が肥えてるとしても、技術力とよい材料を揃えるだけの財力気力があれば、満足できる可能性が高くなる。満足できないとしても、その不満を他人にぶつける必要はない。自分の努力が足らんのだろうと考えて、料理の修行に励むがよろし。
しかし、この3つめの手段とて、泥沼を逃れることはできない。キミは旨いものが食いたかっただけなのだが、途中で目的が旨いものを作ることにすり替わっているのだ。旨いものを作ったなあと自分で満足したら、それをヒトサマにも食べさせたくなるかもし
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