超真理男兄弟[場面1−3]/国産和風モモンガ
 
顧問の先生が記録会で真っ青になる。
 じっと眺めていると不意にそこだけ空間が欠落しているように感じることがある。よく晴れた夏の日の午後なんかに屋上に行って(自殺行為だ熱中症を知らないのか?)網フェンス越しにじぃっと校庭を眺めていると、ぎらぎらの太陽の光が真っ白な約一八〇メートル強トラックで反射してそこだけ白く燃え上がっているように見える。小さく燻る白い炎を熱くなって来た頭で(ほら言わんこっちゃない)眺めているとある時トラックが消える。白い炎で灰まで燃やし尽くされてしまって後には何も残っていない、かのような錯覚にとらわれてそしてまばたきをすると、約一八〇メートル強トラックにもう一度再会出来る。

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