後書
八つか九つの頃、瞬きが気になり、ひとたび気になると、目を見
ひらいていたり、瞬きすぎたりして、ぎこちなくなるということが
あった。意識しなくなるとともに症状は消えたが、(中略)
意識されてはじめて体が体になるならば、体が体であることから放
たれるには、意識から放たれていなければならないということであ
ろうか。
詩は在るかないかはわからないけれど、詩であると思われるもの
をことばにしたものを「詩」と呼んでみるなら、詩であると思うと
きにはすでに意識が働いていて、詩であると思われるものを「詩」
にしてゆく作業にも意識が働いてい
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