黒頭巾ちゃんと仮面舞踏会/チアーヌ
に、おおかみなんかと出かけなくちゃならないなんて興ざめです。が、しかし、他に一緒に行く相手もいないので、しょうがありません。
おおかみは、パーティに一緒に行く相手としては申し分が無いのですが、他はすべて最悪なのです。
家の前には黒い大きな車が止まっています。
運転手がドアを開けてくれるのを待って、黒頭巾ちゃんは後部座席に乗り込んで体を沈めました。
おおかみが乗り込んで来て、黒頭巾ちゃんのドレスを捲り、手を滑り込ませます。
「今夜は、お前もずいぶんといい女に見えるよ、黒頭巾」
「ふん。いつもと違う顔をつけているのだものね」
運転手が妙に気を利かせて、後部座席と運転席の間に
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