黒頭巾ちゃんと仮面舞踏会/チアーヌ
間に半透明のスクリーンを下ろしました。
すると、急に静かな音楽が流れ出しました。
ラヴェルの「マ・メール・ロワ」です。
「ふん。気が利くじゃないか。俺たちにぴったりだ。まるでお伽噺みたいで」
おおかみが笑いながら言いました。
「気を利かせてもらわなくなっていいのにね。どうせわたしたちなんだから」
「そう言うなよ、黒頭巾。こんな風にさせてもらってるのは、誰のおかげだと思ってるんだ?」
「なんと言われようと、わたしはあんたなんか嫌いよ」
「まあ嫌いでもいいさ。サービスしてくれれば」
おおかみがズボンを下ろすと、黒頭巾ちゃんはドレスを持ち上げて、おおかみの膝の上に跨がるように腰
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