小豆鍋/木屋 亞万
さびしないアルマイトでもあるまいしアルマーニ着てアルバイトする
くしゃくしゃのアルミホイルが「光沢を取り戻すために溶けたい」と云ふ
アス サクラ チル キノシタデ ハナビラ ヲ カサ デ ウケトメ ナガラ カエレヨ
いかなごのくぎ煮の中の刻まれた山椒出汁に染められている
春なのに晴れているのに荒れている海を見る眼が腫れては霞む
血液を彷徨ふ針だ後悔はいづれおまへを殺めるだらう
無精道と云うものなら戦わずして死ぬことと見つけた、だりぃ
モーテルに泊まれば冴えないオヤジでもモテると聞いてやってきました
一秒が抱きしめられぬ一秒がち秒が秒びょびびび過
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