漂泊者に想うこと/beebee
 
な故に満足を知らず、孤独で何物も信じることができず、愛することもできない。それ故、誰からも愛されることなく、帰るべき家郷はないのです。

それでも、彷徨い歩く主人公は求める真実を得ることができるのか? 否、です。それ故に自分は彷徨い続ける『漂泊者』だと言うのです。

この自己愛に近い、ややナルシズムを感じさせるところが、また、私には心地良かったんだと思います。でも、現実は、この詩を越えて実存するのです。そこはまたそれで面白い訳ですが。

その甘さを感じさせるところも含めて、まさに、これは自分だと思った私は、この断崖を登る太陽を自分なりに表現したいと考えるようになりました。今になって考え
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