報 道/beebee
 
米人記者は
跪き、
爪先の攻撃の内に
大地の上に横たわった。
軍兵の銃口は
彼の目をつむった背を狙い、
弾丸は無音の内に
彼の右背から左腹へ抜けた。
石を落とされたでもしたような
反動と、
土煙と、
大地の熱気に凝まりついた時間の中で、
彼は無意味に死んだ。
死とはこれほど無意味で
無機的なものだとでもいうように、
彼は体をつとゆすると、
力を四囲に四散した。
あとは
物言わぬ物体が
一定量の空間を占め、
物理的な重さ以外に
その存在を計ることはできない。
そこでは
死はあまりに無意味だった。
衝撃と無と死。


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現実としてのそのリアル
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   グループ"散文詩"
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