自分が自分であることに
儚い戸惑いを隠せないのなら
あなたは泣いていい
存分に泣け
其処には
散々に舞う桜の花弁のように泣く理由が在る
自分が自分であることに
未来を確立させられるのなら
あなたは笑っていい
存分に笑え
其処には
熱に対峙する向日葵のように強い意志が在る
自分が自分であることに
何か意味を見出だせるのなら
あなたは誇っていい
存分に誇れ
其処には
咲き乱れる曼珠沙華のように誇る価値が在る
自分が自分であることに
闇を孕む剣(つるぎ)を忍ばせるのなら
あなたは眠っていい
存分に眠れ
穢れを知らない六花
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