カモノハシのパンセ4/佐々宝砂
ういうことのできるひとがものすごく好きで、そういうことを描いた物語がものすごく好きなのだと思う。
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内心で、私は、そんなことすべてどーでもいいと思っている。人をバカにしてるのはそのせいか、だなんて早合点しないでほしい。私が「どーでもいい」と思ってるのは、現実のすべて、だ。あなただけでない、君だけでない、イラクの戦争も、国会も、オケラも、畑も、クリオネも、今ここにある一杯のコーヒーも、私自身も、現実にあるもの/あったものはすべてどーでもいいのだ。私にとって真に重要なのは、星だけである。
だから私は仰向いて歩く。転んでも。
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時に停滞があるのはいたしかたない。
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