沈黙の内側、ダイヤグラムは途切れたものばかりで体裁を整えている(5)/ホロウ・シカエルボク
 
るものなのかもしれない。幽閉を余儀なくされたいくつかの感情は(感情のすべてが表出されるべきものとは限らないが、ここではそれが本当は表出を望んでいるとでも言うべき種類の感情に限定して話を進める)、腐り、臭いを放つ―まるで人知れず殺された人間のようだと俺は思う―本来あるべき運命からの強引なコースチェンジを組まれ、奪われた挙句埋葬すら叶わない。そんな、人知れず殺された人間のようだと。そうなのだ、誰も殺さなかったからといって、誰も殺さなかったと結論付けるのは本当は間違いなのだ―誰もが殺している。殻の無い人間を。誰もが殺している。滅法酷いやりかたで―肉体を持っていなかったというだけの話だ。ただ、肉体を持って
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