ナミテントウ(百蟲譜13)/
佐々宝砂
星ふたつ、よっつ、
あるいは星がひとつもなくて、
真っ赤、真っ黒、真っ黄色。
みんな、ナミテントウ。
落ち葉の下に集まって
身を寄せあって。
風、さむいね。
さむいから、みんなでいようね。
へんてこりんな模様でも
模様がなくても
みんな、ナミテントウ。
ナミだからってバカにしないで。
ぼくら、てんでばらばらで、
みんな、ナミテントウ。
(未完詩集『百蟲譜』より)
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