小さな卓上電熱器の上の湯豆腐を囲む、君と。/虹村 凌
 
フィード ミィ
箸でフォークでスプーンで指で口で
口でフィード ミィ
天国に飢えている
天国に餓えている
だからフィード ミィ
口で クリープを一緒に フィード ミィ
クリープ クリープ
何時も不思議なクリープ
何時も不明瞭なクリープ
眼鏡ガールと眼鏡スーツみたいに

クリープ
ネガティブクリープ
一日中目の当たりにするドラマの数々に
耐えきれなくなる
クリープ
何の前触れも無く朝は訪れ
何の予兆も無く夜が訪れる
十代だった僕等の目にだけ見えた筈の物は既に遠い
細めても届かない届かない届かない
クリープ
ポジティブクリープ
立っている場所が此の世の中心
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